一浪して音大生になってみたものの・・・19歳の春、見事に○○音楽短期大学の声楽科へ通うことになった。我が家からなんとか電車で通える所に短大はあった。 池袋駅で丸の内線に乗り換え通っていた。 今まで田舎で生活していたので、東京まで通うなんて、夢のようだった。 北は北海道、南は沖縄から上京してきた子もたくさんいて、 埼玉から通いなんて、近いほう。 しかも、みんなお嬢様育ちって雰囲気がぷんぷんしていた。 中学・高校からエスカレーター式に入学している都会の子も多い。 そんな中、なんとなく仲良くなったのが埼玉県と群馬県の子だった。 群馬の二人は下宿していて、埼玉の二人とはいつも一緒に帰っていた。 田舎ものの私がほっとできる友達だった。 声楽科を専攻したからって、毎日歌っていればいいってもんじゃない。 当然、好きだけど苦手なピアノもやらなければならない。 ピアノも週に1度、マンツーマンでレッスンがある。 音大生でありながら、ピアノが弾けないってことが、かなりストレスだった。 まだピアノ暦1年半程度で、その辺の幼稚園のお子ちゃまと同レベル。 さらに、ソルフェージュの時間にはもちろん「聴音」もあった。 元々音感がないのだから、大学に入ったからって急にできるわけがない。 毎回、本当につらい授業ばかりだった。 一番好きな授業は「合唱」と「声楽」のレッスン。 それ以外に「イタリア語」「英語」など語学や一般教養の科目もあった。 「指揮法」なんてのもあったような気がする。 みんな歌が好き、それなりに上手、楽譜が読める環境の中で 歌う合唱はすごかった。 おちこぼれの私も唯一、自分の力を出せる。 自分を表現できる楽しい時間だったと思う。 定期演奏会や一人ずつ舞台で歌わされる試験も 緊張するけどイヤではなかった。 歌うために音大に入ったんだもん。歌える為ならがんばる! 歌うこと以外は駄目だったけど、短大とは、2年と短いもので・・・ あっという間に、さらなる自分の進路を決めねばならなくなった。 友達を含め、ほとんどの人が教育免許取得のために教育実習へ行っていた。 が、入学当初から教員免許を取得することは諦めていた。 その理由は・・・・ 実習先で音楽の時間にピアノを弾く自信がなかった~(^_^;) 生徒からみれば、実習生がピアノを弾くのは簡単なことだと思われるだろう・・・。 とんでもない!ちゃんと前もって練習せねば弾けっこない。 それだけの理由で、断念。 何も考えずに音大に飛び込んじゃったけど、この先どうする? つづく♪ |